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昨晩9月2日(木)、大正時代をイメージした店内(バーチャル背景&ワルツのBGM)で、ワインを片手に、ゆるく、そして深く語り合いました。

毎回テーマとテーマワインが設定されている「大正ロマン」。第一夜の昨晩のテーマは「大正ろまん~あえて空気を読まずに求める未来~」。

100年以上前の日本。「空気を読まない」を武器に、日本初の女性解放運動団体を設立した平塚らいてうさん。らいてうさんからインスピレーションを受け、「もし空気を読まなくて良いならどんな自由を追い求めたいか?」というトピックで語り合いました。

ワインエキスパートがセレクトしたテーマワインは、シャトー・モンペラ ルージュ。フランス・ボルドーの赤ワインです。ワインエキスパートの解説のもと、大正時代に流行した「赤玉ポートワイン」を連想しつつ、世界的な赤ワインの銘醸地・ボルドーの人気ワインを楽しむ。全国それぞれ離れた場所にいながら、同じワインを一緒に味わいました。

本当にさまざまな会話が繰り広げられましたが、一部をご紹介したいと思います。

空気を読まないことは悪いこと?!

KY(空気が読めない)という表現に代表されるように、空気を読まないことをネガティブに捉えられがちな場面も少なくありません。ただ、空気を読まないって、そんなに悪いことなのでしょうか?

確かに、「利害関係のために我慢」して空気を読まなくてはならないような状況は、しんどいですよね。そして、自分が甘んじてそんな風に空気を読んでしまうと、知らず知らずのうちに、その環境にいる他の人にも同じことを強いてしまっているのかもしれません。

一方、同じ空気を読む行為でも、「人と関わりたい!相手が喜ぶことをしたい!」という自らの内なる想いから、そのための一つの手段として空気を読むのであれば、全く悪いことではないのでしょうか。

そもそも「空気」ってなんだろう?

私たちが「空気」と言う時、それは何を指しているのでしょうか?同じものを指しているのかもしれませんし、違うものを指しているのかもしれません。空気は目には見えず、また正確に言語などで可視化できないため、同じか違うかを確認する術もありません。

だから「空気」って、「あいまい」で「もやもや」。このことは時に、例えば、職場や仕事関連の集団において、顕在意識レベルの共通認識を阻害することもあるでしょう。

ただ、この「あいまいもやもや」には別の役割もあります。例えば京都。長い歴史と独特の文化を持つこの地は、そこに暮らしてきた人たちが醸し出してきた「空気」こそが、その長い歴史や文化を守ってきたことは見逃せません。

自由に生きるためのヒント

「空気を読むこと」自体は、ネガティブでポジティブでもありません。

どんな物事にもネガティブな側面とポジティブな側面があると、私たちは思わされています。しかし、それらのどんな側面も、私たち一人一人の「価値観」や、「利害関係を無視することに対する恐れなどが」生み出しているものだと言うことに、会話の中で気づきはじめました。

同様に、今回のテーマ「自由を追い求める」についても、自由かそうじゃないかは、私たちの心が決定しているのかもしれません。物理的な制約があるように見えることでも、自らの価値観や経験から、知らず知らずのうちに何かしらの制約を作り出してしまっている。私たちは、自らの自由を、自ら奪ってしまっているのかもしれません。

自らの作り出した制約から自由になること。つまり、自分の心に素直でいること、我慢をしないこと。自由に生きていくためには、このあたりにヒントがありそうな気配を感じました。

参加者からの感想

さまざまな価値観や経験を持つ参加者が、共通のテーマのもと、全国からオンラインで集いました。参加者からの感想の一部をご紹介します。

・「普段話さないテーマで、新たに出会った人々との会話は、とても新鮮で気づきが多かった。」

・「めっちゃ面白かった!こんなに深いテーマで話す機会は日常ではなく、時間が過ぎるのが異常に速かった。」

・「楽しかった!もっと話したい。「大正ロマン」が自分を思いもよらぬゴールへ連れて行ってくれた。」

・「あっという間に時間が過ぎた。違う話をしているように見えても、多くの人に共通している要素がたくさんあることに気づいた。」

・「まさに大正浪漫を体感した感じ。ワインに詳しくないが、うんちくから入るのが好きなので、ワインエキスパートによる解説も良かった。」

・「普段会えない人たちと集い、それぞれの考え方や感じ方について知ることが出来て学びが多かった。」

・「深い会話だった。空気を読むことで皆が均一の思考になることは危険。それとは別の世界の存在を意識したい。」

・「空気を読むことについて考えたこともなかった。自分の思考や価値観が整理された。」

第一夜を終えて

価値観や物事の捉え方は人それぞれ。また、同じ人でも時と場合によって変化します。そんな中で、「自分はどんな価値観を大切にしているのか」「どんな風に物事を捉えているのか」は、自分自身では直接的にはっきりと見えない領域だと思います。

共通のテーマで集った、さまざまな価値観を持つ人々との会話から、自分自身では見えないことが炙り出されたり、垣間見える。そんな感覚を味わった2時間でした。

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